Secure File Transfer Protocol はサイトとの間でファイルを転送するための安全な FTP メソッドです。このガイドでは、WordPress.com で SFTP を使用する方法について説明します。
この機能は、WordPress.com Creator プランまたは Entrepreneur プランをご利用のサイトで使用できます。サイトでレガシープランをご利用の場合は、Pro プランでご使用いただけます。
このガイド内
- 注意事項
- SFTP について
- SFTP ログイン情報を探す
- クライアントを設定する
- よくある質問
- プラグインやテーマをアップロードしましたが、ダッシュボードに表示できません。
- テーマファイルを変更しましたが、テーマを更新すると変更が消えてしまいました。
- サイトを SFTP クライアントに追加しましたが、機能しません。
- SFTP で画像や動画をアップロードしましたが、メディアライブラリに表示されません。
- どのファイル権限を設定すればよいですか ?
- サイトの wp-config.php ファイルを編集できますか ?
- functions.php は編集できますか ?
- SFTP 経由でアップロードされたコンテンツは、サイトのストレージ制限にカウントされますか ?
- WordPress のコアファイルは編集できますか ?
- SFTP を使用してプラグインをアップロードしましたが、有効化できません。どうすればよいですか ?
- テーマをサイトにアップロードしようとしていますが、大きすぎると表示されます。SFTP でアップロードできますか ?
- ioncube などのカスタム PHP モジュールを追加できますか ?
- SFTP で特定のフォルダーにアクセスできないのはなぜですか ?
- プラグインやテーマの開発者に SFTP 経由でサイトへのアクセス権を付与するにはどうすればよいですか ?
- 他に問題が発生した場合はどうしたらよいですか ?
SFTP はサイトファイルの編集経験がある方のための高度な機能です。
SFTP で実行可能なアクションのほとんどは SFTP を使用せずに実行できます。これには次のものが含まれます。
- 画像、ドキュメント、その他のファイル形式のアップロード。
- テーマのアップロード。
- プラグインのアップロード。
- WordPress.com へのサイトの移行。
- バックアップファイルのダウンロード。
- コードのヘッダーファイルへの追加。
ファイルの変更により、どのような影響が出るか正確に分からない場合には、ファイルを編集しないでください。理解が不十分なまま不明なファイルをアップロードしたり、既存のファイルを編集したりすると、サイトが壊れたりサイトのデータが消えたりする可能性もあります。最初にステージングサイトでコードとファイルの変更をテストできます。
SFTP は、ローカルコンピューター上の Filezilla などのクライアントプログラムを使用して、サイト上のファイルやフォルダーにアクセスする方法です。SFTP はセキュアファイル転送プロトコル (または SSH セキュアファイル転送プロトコル) の略です。SSH (セキュアシェル) プロトコルの拡張機能として設計されました。「セキュア」という言葉が含まれているのは、安全な通信路、この場合は SSH で実行されるためです。
SFTP を FTP (ファイル転送プロトコル) と混同しないでください。FTP は SFTP に似ていますが、安全ではありません。
さまざまなカスタムプラグインやテーマで、特定のフォルダーの作成やファイルの追加を SFTP で行うよう求められる場合があります。ただし、一般的にサイトが機能するのに SFTP は必要ありません。
サイトの SFTP オプションにアクセスしてログイン情報を取得するには、次の手順に従います。
- サイトのダッシュボードにアクセスします。
- 「設定」→「ホスティングの設定」に移動します。
- 「SFTP/SSH ログイン情報」で「ログイン情報を作成」ボタンをクリックします。
しばらくすると次のログイン情報が表示されます。
- URL アドレス
- ポート番号
- ユーザー名
- パスワード
任意の値の横にある「コピー」ボタンをクリックしてデバイスのクリップボードにコピーします。
ユーザー名とパスワードはシステムにより自動的に生成されます。この情報はサイト固有の情報であるため、サイトが複数ある場合は、サイトごとに1つのログイン情報を使用し、SFTP クライアントで複数のユーザー名とパスワードを使い分けます。
セキュリティ上の理由から、SFTP パスワードは保存されません。パスワードを忘れた場合は、「ホスティングの設定」画面から離れて再度ログインすると表示される「パスワードをリセット」ボタンをクリックして、パスワードをリセットできます。
SFTP クライアントは、ログイン情報を受け入れ、サイトのファイルにアクセスできるようにするためのツールです。利用可能なクライアントは多数あります。ご希望がない場合は、 FileZilla をお勧めしています。以下に設定手順を示します。
FileZilla で SFTP にアクセスするには、次の手順に従います。
- FileZilla サイトにアクセスして、Windows、macOS、または Linux 用の FileZilla をダウンロードします。
- プログラムを開き、「ファイル」→「サイトマネージャー」の順に移動します。
- 「新しいサイト」ボタンをクリックします。
- 「プロトコル」フィールドを FTP ではなく SFTP (SSH File Transfer Protocol) に設定します。
- 前に取得したログイン情報を追加します。
- 「連携」ボタンをクリックします。
FileZilla の初期設定のレイアウトでは、左側にローカルのファイル、右側にサイトのファイルが表示されます。
クリックすると macOS で利用可能な Transmit SFTP クライアントの手順が展開されます。
macOS を使用している場合はコンピューターで Transmit アプリを使用できます。アプリはこちらのアプリ開発元から直接ダウンロードできます: Transmit 5
アプリがダウンロードされ、コンピューターに正しくインストールされると、スターターモジュールが表示されます。
「プロトコル」フィールドが「SFTP」に設定されていることを確認します。
次に、SFTP のログイン情報 (アドレス、ユーザー名、ポート、パスワード) を入力可能なフィールドに入力します。
入力後「接続」をクリックすると設定完了です。
クリックすると、macOS と Windows での Cyberduck SFTP クライアントの手順が展開されます。
Cyberduck は macOS および Windows の両方で使用可能です。ソフトウェアやアプリは Cyberduck のサイトからダウンロードできます: cyberduck.io
インストール後、スタートモジュールが表示されます。
左上にある「Open Connection (新規接続)」ボタンをクリックします。
ログインポップアップが表示されるので、SFTP のログイン情報を入力します。SFTP であることを確認してください。
「FTP (File Transfer Protocol) (FTP (ファイル転送プロトコル))」オプションの横にあるドロップダウン矢印をクリックします。
次に「SFTP (SSH File Transfer Protocol) (SFTP (SSH ファイル転送プロトコル))」オプションを選択します。
選択すると「Port (ポート)」エリアが「22」
に変わります。WordPess.com ダッシュボードの「設定」→「ホスティングの設定」で確認できるログイン情報をフィールドに入力します。
「Connect (接続)」をクリックすると完了です。
正しいフォルダーにアップロードしたことを確認します。プラグインが /wp-content/plugins/
に存在しない場合や、テーマが /wp-content/themes/
に存在しない場合には機能しません。
子テーマを使用せずに変更を加えた場合、この問題が発生する可能性があります。これは、テーマの新しいバージョンによって変更内容が上書きされるためです。独自にカスタマイズしたテーマを実行する場合は、こちらの手順に従ってください。
クライアントの設定で、SFTP 接続を指定していることを確認してください。Quickconnect を使用する場合、SFTP のアドレスに sftp://
のプレフィックスが付いていることを確認してください。
これは WordPress が SFTP 経由でアップロードされたメディアファイルを認識しないためです。直接 URL からアクセスできますが、管理エリアには表示されません。Media Sync などのプラグインを使用すると、SFTP でサイトにアップロードした画像や動画がメディアに正常に表示されるようになり、この問題を解決できます。
デフォルトでは、フォルダーとファイルの権限は755に設定する必要があります。これらの設定を変更するとサイトが壊れる可能性があります。シンボリックリンクファイルが異なる権限を持っているように見える場合もあります。これは正常であり変更できません。
はい、サイトの wp-config.php
ファイルは変更できます。このファイルには、絶対に必要な場合を除き、触らないことをおすすめします。変更すべきか分からない場合は、変更を行う前にお問い合わせください。
WordPress.com が提供しているほとんどのテーマでは、functions.php ファイルはシンボリックリンクとなり、保護されています。これは編集できないことを意味します。 ただし、サードパーティのテーマや手動でインストールしたテーマでは、functions.php を変更できます。
テストされていないコードを編集したり、functions.php に追加したりすると、サイトがクラッシュする可能性があり、テーマの更新時に変更内容が失われる場合が多いことに注意してください。サイトの functions.php ファイルに変更を加える場合は、Code Snippets などのプラグインを使用することをおすすめします。このプラグインを使用すると、スニペットの実行範囲をより詳細に管理でき、意図したとおりに動作しない場合には、プラグインのスニペットを簡単に無効化できます。
はい、SFTP でアップロードしたコンテンツは、メディアライブラリからアップロードしたコンテンツと同様に、サイトのストレージ制限の対象として計算されます。
いいえ。WordPress のコアファイルやデフォルトの WordPress.com テーマとプラグインは編集できません。コアファイルはサイトの機能を維持するために欠かせないファイルです。SFTP を使用して編集することはできません。
当社では、WordPress.com で作成されたサイトが可能な限り多くのプラグインと互換性を持つように努めていますが、一部のプラグインは WordPress.com のプラットフォームに適さなかったり、互換性がなかったりすることが判明しています。互換性のないプラグインをアップロードしていないことを確認してください。
はい。サイトの「外観」→「テーマ」→「新規追加」の順に移動することでテーマをアップロードできますが、テーマによっては、テーマ自体に関係のない他のファイルを含んでいる場合があるため、セキュリティ上の理由から50MB のアップロード制限を設けています。
このような場合、最初に行う手順は、テーマファイルが適切かどうかを再確認することです。サードパーティベンダーのテーマでは、ZIP ファイルにデモコンテンツやライセンス情報などが含まれている場合があります。サイトに WordPress にインストール可能なテーマファイルのみをアップロードしていることを確認してください。
不要なファイルを削除してもエラーが発生する場合は、対象のテーマを解凍して /wp-content/themes/
ディレクトリ配下に置くと、SFTP を使用してサイトにテーマを追加できます。
一部のプラグインではカスタム PHP モジュールをインストールして動作させる必要がありますが、これはサーバー側で設定されており、変更できません。サーバー環境の詳細情報はこちらでご確認ください。
ファイルシステム構造の一部のディレクトリはロックされており、SFTP ではアクセスできません。これはサイトを確実に機能させるために、セキュリティ上不可欠です。
以下のスクリーンショットでは、一部のコアディレクトリの横に「 ? 」マークのアイコンが表示されています。 これは対象のディレクトリがサイトの中核となる WordPress インストールディレクトリの一部であることを示しています。コアファイルは、サイトが機能する上で必要なため、変更はできません。
プラグインやテーマの開発者が SFTP でアクセスする必要がある場合、SFTP のログイン情報を提供します。サイトごとに1人の SFTP ユーザーに制限されています。アクセスの必要がなくなった場合は、必ず SFTP パスワードをリセットしてください。
SFTP での操作の結果としてサイトに不要な問題が発生した場合は、サイトの以前のバックアップを復元できます。
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